2013年11月11日月曜日

「サブ家」と看板の掲げられた家を見つけた。
版画コース大学院生の迫鉄平さんの作品「サブミッション・ハウス」だ。
刷り上げた膨大な版画で埋め尽くされた家。高見の風景の色調は自然色。サブミッション・ハウスの屋内の壁面を埋め尽くす広告や雑誌の印刷—その色は原色で、くらっとする目眩の感覚。目が痛い。

しかし、しばらくそこにいると、その痛いくらいの刺激が心地よく思えてきた。

迫鉄平さん「サブミッション・ハウス」内部

そういえば、大都市と呼ばれる場所に佇むと「都会は毎日お祭りだ」と思うことがある。色と音の氾濫。強烈な刺激、刺激への陶酔。メディアを通して、眩惑のお祭り騒ぎが、この静かな島にもなだれ込んでいる。そして、一人また一人と島から都市へと島人が流れ込んだのかもしれない。そういう想像を抱きつつ、サブミッション・ハウスを後にした。